視力回復手術のICL?費用やメリット・デメリットなどを徹底解説!

ICLによる視力回復
あなたは、視力を回復させる「ICL」という手術をご存知ですか?

視力矯正手術といえば、多くの人が「レーシック」を思い浮かべるのではないでしょうか。
レーシック手術は、メガネやコンタクト無しでも生活できるようになる、まるで魔法のような手術として一時期話題になりましたよね。

しかし術後のリスクが徐々に明らかになり、手術を行った病院の集団感染事件なども起こりました。
このようなメディアの報道を見聞きして、現在ではレーシックに対して信用できないイメージを持っている人もいるのではないでしょうか。
実際、2010年ころのピーク時に比べて、現在のレーシックの手術数は1/10ほどにまで減っていると言われています。

そのレーシックに代わる視力矯正手術として注目を集めているのが、「ICL」です。
ICLはレーシックに比べると費用は高額ですが、合併症などのリスクが低いのが特徴です。

日本での知名度はまだまだですが、既に海外での認知度は高く、日本でも年々関心が高まっています。
最近では、HKT48のメンバーである指原梨乃さんがICL手術を受けたとTwitterで公表したことが話題になりました。

そのICLとは一体どんな手術なのでしょうか?
当ページでICLの詳細、費用、メリット・デメリット、適用条件などについてご紹介します。

ICL手術ってどんな手術?

埋め込みレンズ
ICL手術とは、簡単にいうと「目の中にレンズを埋め込む」手術のことをいいます。
ICLのレンズは「コラマー」と呼ばれるコラーゲンを含んだ素材からできているため、眼の中に入れても異物として認識されにくく、手入れをする必要もありません。

また、コンタクトレンズ同様、他の人からはICLをいれているかどうかわかりません。
ちなみに術後しばらくして目の状態が安定すれば、カラコンをいれることも可能です。

レンズは取り出すことが可能なため、万が一何か問題が起きても取り出すことができるという点で安心ですよね。
(レーシック手術は角膜を削るため、完全に元に戻すことは難しいと言われています。)

ICL手術の歴史とホールICLの開発

日本で話題になり始めたのは最近ですが、ICLの歴史は古く、1970年代からヨーロッパを中心に研究が進められてきました。
もっとも従来の方法では、白内障を招くリスクが認められていたので、広く普及することはありませんでした。

しかし、2000年代に「ホールICL」が開発され、そのリスクを回避することに成功します。
ホールICLは、眼の中に埋め込むレンズにあらかじめ穴をあけることにより、目の中の水の流れを自然な状態に保つことができるのです。

更にレンズの素材や手術方法にどんどん改良がくわえられ、現在では世界中のいたるところでICL手術が行われるようになりました。

ICL手術の流れ

ICL手術は、当日の手術だけでなく、術前検査や手術後の定期検診が必要不可欠です。

ICL術前検査

iclの術前検査
まずは専門医に検査をしてもらいます。
ICLはレーシックと違い、「ICL認定」を受けた医者でないと手術を行うことができません。
しっかりと知識・技術のある専門医から手術を受けることができるのは、安心できるポイントですね。

検査自体は2時間ほどで終わります。
検査には、眼の瞳孔を大きくする目薬を使います。
そのため、個人差もありますが検査後3~4時間程はいつもより光がまぶしく感じられるので、周囲への注意が必要です。
眼の状況によっては、術前検査で、ICL手術が不適応だと診断されてしまう可能性もあります。

検査終了後に、その人に最適なレンズを選択します。
普通のコンタクトの検査と少し似ていますが、一生使い続けるレンズなので、時間をかけてしっかりと精密検査をする必要があるのです。

ICL手術は、万一レンズの度数などが合わなければ、取り出して別のレンズに変更することもできます。
そうはいっても、コンタクトのように簡単に交換できるわけではないので、術前検査は非常に重要なのです。

術前検査で最適なレンズが決まったら、在庫数にもよりますが、短くて3週間ほど、長くて3か月ほどレンズが入荷されるのを待つことになります。
ICL手術に興味がある方は、なるべく時間のあるときに、術前検査や適応性の検査をしておくことをおすすめします。

ICL手術当日

ICLの手術自体は、平均して20~30分と、とても短時間で完了します。

まずは、手術前に点眼麻酔を行います。
目薬による麻酔なので、注射器を使うことはありません。
麻酔が効いたら角膜に3mmほどの切り込みを入れて、その切り込みから折りたたんだレンズを挿入します。
折りたたまれたレンズは目の中で自然に広がるので、その四隅を虹彩と水晶体の間にはめ込み、手術は終了です。

麻酔が効いているので、手術中に痛みなどは感じませんが、人によっては「術中は目に圧迫感・異物感があった」と感じることもあるようです。

ICL手術を受けた直後から、ある程度視力は回復しています。
術後の数時間は休養を取り、その間も定期的に目薬をさすことによって視力は向上していきます。
個人差もありますが、翌朝にはデスクワークをすることも可能です。

ICL手術後の経過

手術後の生活では、ある程度の制限があります。
例えば、女性のアイメイクは術後一週間のあいだ行うことができません。
経過にもよりますが、ジョギングなどの運動や温泉は2週間ほど、飲酒やテニスなどは1か月、プールは2か月の間、医師の許可がでるまで行うことができません。
それらを考慮して手術のスケジュールを組む必要があります。

ICLを受けることができる人の適応条件

ICL事前検査の予約

ICL手術が適応とされているのは、21歳から50歳までとされています。
ただし、検査の結果次第では55歳の人でも受けることが可能です。
逆に適応年齢でも、目の状況によっては手術をうけることができません。

視力が安定しない10代だと、折角埋め込んだレンズの度が合わなくなってしまう恐れがあるので、ICL手術を受けることは原則的にできません。

ICLのメリット

ICL手術によって視力が回復すると、生活の質が大きく向上するでしょう。
ここではICL手術のメリットについてまとめて紹介します。

  • 日帰りで手術できる(手術時間:20~30分)
  • 手術後は毎日の手入れが要らない
  • 問題が生じた場合はレンズを取り出すことが可能
  • レーシックが受けられない人でもICL手術を受けることができる
  • ICL認定医が手術を担当

日帰りで手術できる(手術時間:20~30分)

ICL手術は入院の必要がなく、日帰りで手術を受けることが可能です。
手術自体も20~30分ほどの短時間で終わります。

手術直後から徐々に視力は回復していき、翌日にはデスクワークをすることも可能です。
そのため、お仕事で忙しい人でも、無理なく手術を受けることができます。

ただし、初めて来院をしたその日に手術が受けられるわけではないので、事前に検診を受けて手術のスケジュールをたてる必要があります。

手術後は毎日の手入れが要らない

ICL手術後のケア
ICLの手術自体は決して安いとはいえません。
しかし手術をした後は、手入れをする必要がないので、現在コンタクトレンズを使用している人にとっては、長い目で見れば節約につながります。
忙しい朝や疲れた夜にコンタクトを扱う煩わしさ、眼科でのコンタクトの処方、外出先へ洗浄液を持参する煩わしさから開放されるのです。

ただし、術後の定期的な健診(術後1週間、1か月、半年など)には必ず通うようにしましょう。
(ほとんどの医院では、規定回数の定期検診代は手術費用に含まれています。)

問題が生じた場合はレンズを取り出すことが可能

角膜を削り取るレーシックと違って、ICLは万が一なにか問題が生じた場合はレンズを目の中から取り除くことができます。

もし将来ICLに代わる画期的な視力矯正方法が発明されたとしても、レンズを取り除けば手術前の状態に戻すことができるので安心ですね。

レーシックが受けられない人でもICL手術を受けることができる

レーシック手術は角膜を削る必要があるため、角膜に十分な厚さがない人は受けることができません。
しかしICL手術であれば角膜の厚さは関係ないため、レーシック手術ができない人でも受けることができます。

また、レーシック手術ができない強度の近視の人でも、ICL手術をうけることができます。
くわえて、一度レーシック手術を受けたことがある人でも、再矯正のためにICL手術を受けることが可能です。

ICL認定医が手術を担当

ICL手術は資格の要らないレーシックとは違い、ICL認定医でなければ手術を行うことができません。
そのため、安心して専門の医師に手術を任せることができます。

ICLのデメリット

とても魅力的なICL手術ですが、メリットばかりではなく、デメリットもあります。
ここでは、ICL手術のデメリットについてまとめて紹介します。

  • 手術費用が高い
  • 術後の一定期間は日常生活の制限がある
  • 人によってはハロー・グレア現象が起きる

手術費用が高い

ICLは保険がきかない自由診療のため、手術費用は高額です。
医療機関によって値段は変わってきますが、おおむねレーシックと比べて2倍ほど値段の開きがあるようです。
ICL手術を断念する一番大きな要因は、この高額な手術費用ではないでしょうか。

術後の一定期間は日常生活の制限がある

手術後の一定期間は、アイメイクや運動、飲酒、プールなどの行動が制限されます。
しかし定期健診で医者が診断し、術後の経過とともに次第に制限が解除されていき、しばらく経てばすべての制限が解除されます。
(ただし、ボクシングなどの格闘技は、目を直接殴打する可能性があるので、控えることを強くおすすめします。)

人によってはハロー・グレア現象が起きる

人によっては光の見え方が術前よりも眩しく感じられるようになります。
また、ICLで埋め込むレンズは真ん中に穴が開いているため、夜間に明るい場所をみたり、劇場などで眩しい光をみたりすると、まれにその穴を感じることがあります。
とはいえ日常生活に支障が出るほどではなく、時間の経過によって慣れていくケースがほとんどです。

ICLの手術費用

ICLの手術費用は手術を行う医療機関によって異なりますが、だいたい60万円~70万円が相場です。
乱視がひどかったりする場合は、特殊なレンズが必要になるので、追加料金がかかってきます。

決して安いとは言えない手術費用ですが、前述したとおりコンタクトを使用している人にとっては、長い目で見るとICLの方がコストパフォーマンスは優れているかもしれません。

1年間 10年間 20年間 30年間
ICL手術 60万円
1dayコンタクト 6万円 60万円 120万円 180万円
2weekコンタクト 3万円 30万円 60万円 90万円

ワンデーコンタクトの場合は約6万円/年間、2週間の場合は約3万円/年間のコンタクト代が必要になります。
(コンタクト代とは別に、ケア用品代やメガネ代、眼科の診察代などありますが、ここでは概算のため省きます。)
1dayコンタクトなら10年、2weekコンタクトなら20年でICL手術と同じ金額になるのです。

さらに、ICLのメリットは金銭面だけではありません。
コンタクトを処方してもらうために、毎回通院する手間から開放されます。
くわえて、長年コンタクトを使用してきた人は、結膜炎を発症したり、ドライアイになったりしたことが一度や二度はあるのではないでしょうか。

そして何よりも毎朝コンタクトをつける必要がない快適さを考えると、この値段を高いと考えるか安いと考えるかは人次第かもしれません。

人によってはICLの半額程度の費用でできるレーシックでも、十分満足に視力矯正ができます。
レーシック手術はICLのような認定医でなくてもできてしまうため、知識や技術のない医師が手術を施し、集団感染事件などが起きてしまいました。
でも実際には、適切な医院で手術を受けた多くの人が、レーシックによって現在も快適な日常を満喫しています。
視力回復手術は、目の状況や年齢・職業などの個別事情によって、変わってきます。
一人で悩んでいてもわからないので、まずは専門医の診断を受けて、ICLやレーシックなどの手術が可能なのか、それともコンタクトやメガネを継続すべきなのか考えることをおすすめします。

ICL手術はこんな人におすすめ

メガネをつけたくない、コンタクトをつけるのが面倒くさい人

ICL手術は目にレンズを埋め込むため、手術をしてしまえば、それ以降一切メガネなどの他の視力矯正器具は必要ありません。
日頃の手入れも必要ありません。
朝起きた瞬間から視界はクリアに広がり、メガネを壊したりコンタクトを無くしたりする心配からも解放されます。

レーシック手術を受けることができない人

レーシック手術は角膜を削るため、角膜に十分な厚さがない人は手術を受けることができません。
ICLであれば目にレンズを埋め込むだけなので、角膜の厚さは関係ありません。
また、三叉神経を大きく傷つける必要がないので、ドライアイのリスクもレーシックより下がります。

手術のリスクが心配な人

ICL手術によって埋め込んだレンズは、再手術によって取り出すことが可能です。
万が一問題が生じた場合でも、レンズを取り出してしまえばほとんど術前の状態に戻すことができます。

まとめ

ICL手術はリスクが少ない、優れた視力矯正手術です。
費用は高額ですが、それだけの価値はあるといえるでしょう。

しかし目の状態は人それぞれです。
ICLがいくら優れた視力矯正手術であるとはいえ、リスクも少なからず存在しますし、必ずしもICL手術があなたにとってベストな方法であるとは限りません。例えば、角膜の状況によっては、ICLよりも費用を抑えられるレーシックでも十分安全に視力を取り戻すことが可能です。
一方で目の状況によっては、ICL手術を受けられない可能性もあります。
まずは専門医の診断を仰ぎ、相談したうえで、どのような方法をとるのか考えることをおすすめします。